令和5年度 留萌市立病院 病院情報の公表

病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

医療の質指標

  1. リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
  2. 血液培養2セット実施率
  3. 広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 290 47 20 38 55 139 297 723 835 305
 増毛町から天塩町まで南北130kmにわたるほか、天売・焼尻の両島を含む広大な留萌医療圏の地域センター病院として、地域に根差した医療の提供を目指しています。
 当院は、留萌医療圏の二次医療の中心的役割を担っており、24時間救急体制を確保するとともに、圏域唯一の緊急手術及び出産にも対応しています。
年齢階級別退院患者の傾向としては、80歳代が835名と一番多く入院しています。また、70歳以上の退院患者数が68%と高齢の患者さんが多く入院している傾向となっています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 78 3.69 2.61 0.00 76.95 TCSパス①
TSCパス②
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 65 10.89 8.75 6.15 79.92
060102xx99xxxx 穿孔又は膿瘍を伴わない憩室性疾患 手術なし 29 3.69 7.58 0.00 73.79
060060xx9710xx 胆嚢、肝外胆管の悪性腫瘍 その他の手術あり 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 25 13.52 12.10 4.00 82.00
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 19 15.58 13.52 10.53 81.74
 内科では、消化器疾患の他、内科疾患全般を治療しています。当院では、上部・下部消化器官内視鏡、ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)をはじめとして、胆道ステント留置術や消化管悪性狭窄に対するステント留置術など、消化器疾患に対する内視鏡的治療を積極的に行っています。
 傾向としては、大腸線種や大腸ポリープ等で内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術を実施する、小腸大腸の良性疾患が多く、平均在院日数は3.69日、平均年齢は76.95歳となっています。その他、内視鏡的胆道ステント留置術等を行う総胆管結石性胆管炎、大腸の内視鏡検査を実施する大腸憩室症、内視鏡的胆道ステント留置術等を行う胆嚢・肝外胆管の悪性腫瘍、尿路感染症等の患者さんが多く入院しています。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050130xx9900x0 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし他の病院・診療所の病棟からの転院以外 63 22.60 17.38 7.94 86.38
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 29 16.24 13.52 10.34 85.90
110280xx9900xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 28 12.36 11.49 0.00 76.14
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 22 26.36 20.60 9.09 90.91
050210xx97000x 徐脈性不整脈 手術あり 手術・処置等1なし、1,3あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 21 10.48 9.77 0.00 84.10
 循環器内科では、心不全、不整脈、狭心症、心筋梗塞等の心臓疾患の他、高血圧、脂質異常症、糖尿病、腎不全などの疾患に対し治療を行っています。当院では、心臓カテーテル検査や経皮的冠動脈ステント留置術などの治療を行う一方で、循環器疾患に合併した肺炎や一般内科・感染症など内科疾患全般にも対応しています。
 傾向としては、うっ血性心不全で入院する患者さんが多く、平均在院日数は22.60日、平均年齢が86.38歳となっています。その他、腎盂腎炎又は尿路感染症、末期腎不全、誤嚥性肺炎、房室ブロックや洞不全症候群などでペースメーカー移植術を行う徐脈性不整脈などの患者さんが多く入院しています。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040070xxxxx0xx インフルエンザ、ウイルス性肺炎 手術・処置等2なし 68 4.74 5.86 0.00 3.31
040090xxxxxxxx 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 41 4.83 5.96 2.44 2.00
040100xxxxx00x 喘息 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 30 4.17 6.37 0.00 3.77
060380xxxxx0xx ウイルス性腸炎 手術・処置等2なし 29 2.59 5.64 0.00 4.48
030270xxxxxxxx 上気道炎 27 4.78 4.72 0.00 3.15
 小児科では、0歳から15歳未満が対象で、感染による胃腸炎・咽喉頭炎・気管支炎・肺炎、気管支喘息など小児疾患全般の治療を行っています。
 傾向としては、インフルエンザやRSウイルス、ヒトメタニューモウイルスなどのウイルス性肺炎が多く、平均在院日数が4.74日、平均年齢が3.31歳となっています。その他、ウイルス性気管支炎、喘息性気管支炎や気管支喘息発作、ウイルス性胃腸炎、急性上気道炎が多く入院しています。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 32 4.56 4.55 0.00 71.72
090010xx99x6xx 乳房の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等26あり 30 2.10 3.81 0.00 65.83
060335xx02000x 胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 18 5.06 6.87 0.00 65.83
060150xx99xxxx 虫垂炎 手術なし 15 9.33 8.02 0.00 50.53
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など)腹腔鏡下胆嚢摘出術等 11 3.64 5.98 0.00 74.18
 外科では、消化器外科・呼吸器外科・血管外科、外傷などの緊急疾患にも柔軟に対応しています。腹部一般・消化器外科手術、呼吸器外科疾患、血管外科疾患、乳腺・甲状腺疾患などの手術を行っており、腹腔鏡・胸腔鏡下手術も積極的に取り入れています。また、悪性腫瘍に対する化学療法も実施しています。
 傾向としては、15歳以上で手術を実施した鼠経ヘルニアが多く、平均在院日数4.56日、平均年齢が71.72歳となっています。その他、乳癌術後で化学療法を実施する患者さん、腹腔鏡を用いて手術を行う胆石性胆嚢炎、虫垂炎の保存的治療、腹腔鏡下の手術を行う胆のう結石症など、多く入院しています。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 76 36.32 25.50 17.11 83.55
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 定義副傷病なし 17 5.24 4.76 0.00 57.71
160720xx01xxxx 肩関節周辺の骨折・脱臼 骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿等 15 18.73 14.00 6.67 71.33
160760xx97xx1x 前腕の骨折 手術あり 定義副傷病あり 13 8.23 7.54 0.00 74.15
160850xx01xxxx 足関節・足部の骨折・脱臼 骨折観血的手術 鎖骨、膝蓋骨、手(舟状骨を除く。)、足、指(手、足)その他等 12 20.75 18.32 0.00 60.00
 整形外科では、骨折等の外傷に対する手術、腰椎椎間板ヘルニアに対するヘルニア摘出術、変形性膝関節症に対する人工膝関節置換術等の手術を行っています。また、退院後、自宅等で安心して生活出来るよう、リハビリテーションが出来る体制を整えています。
 傾向としては、内副子(プレートやスクリュー等)や人工関節等を用いた手術を実施する大腿骨頸部骨折又は大腿骨転子部骨折が多く、平均在院日数が36.32日、平均年齢が83.55歳となっています。その他、手術を行う前腕骨折(橈骨遠位端骨折及や尺骨骨折など)、骨折観血的手術等を行う上腕骨骨折、骨粗鬆症に罹患した患者さんに対し手術を行った前腕骨折、骨折観血的手術等を行う足関節・足部骨折など多く入院しています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 定義副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 19 18.32 15.70 5.26 72.79
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 12 30.17 19.09 16.67 73.00
010060x2990411 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 定義副傷病1あり発症前Rankin Scale 0、1又は2
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし
010060x2990201 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等22あり 定義副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2
 脳神経外科では、脳梗塞、脳出血、てんかんなど脳疾患全般の治療を行っています。また、退院後、安心して生活ができるようにリハビリテーションができる体制を整えています。
 傾向としては、エダラボン点滴注射を行う発症3日以内脳梗塞が多く、平均在院日数が18.32日、平均年齢が72.79歳となっています。次いで、視床出血や被殻出血などの非外傷性頭蓋内血腫、心房細動等を罹患した患者さんがエダラボン点滴注射を行う発症3日以内脳梗塞、発症3日以内のアテローム血栓性脳梗塞やラクナ梗塞などでリハビリテーションを実施する患者さんが入院しています。

※ 患者数10件未満は「-」で表しています。
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120200xx99xxxx 妊娠中の糖尿病 手術なし
120140xxxxxxxx 流産
120165xx99xxxx 妊娠合併症等 手術なし
120170x099xxxx 早産、切迫早産(妊娠週数34週以上) 手術なし
120180xx02xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 骨盤位娩出術等
 産婦人科では、留萌医療圏唯一の出産が出来る医療機関として圏域の周産期医療を担っています。通常分娩及び帝王切開による分娩の他、切迫早産、子宮や卵巣などの疾患に対する治療及び手術も行っています。当院では里帰り分娩も受け入れており、留萌で安心して分娩が出来る体制を整えています。
 傾向としては、妊娠糖尿病、流産、妊娠悪阻等で入院しています。当院では主に通常分娩での入院が多い傾向となっています。

 ※ 患者数10件未満は「-」で表しています。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり片眼 141 2.06 2.54 0.00 79.72 白内障パス
020250xx97xxxx 結膜の障害 手術あり 翼状片パス
020110xx97xxx1 白内障、水晶体の疾患 手術あり両眼 白内障パス
020280xx97xxxx 角膜の障害 手術あり
020370xx99x0xx 視神経の疾患 手術なし 手術・処置等2なし
 眼科では、白内障や翼状片等の手術目的の入院が多い傾向です。眼科入院の95%が白内障の手術をする患者さんとなっています。
 傾向としては、加齢性白内障で片眼の手術をする患者さんが多く、平均在院日数が2.06日、平均年齢が79.72歳となっています。その他、手術を実施する翼状片、両眼の手術を行う加齢性白内障、帯状角膜混濁、視神経炎などで入院しています。

 ※ 患者数10件未満は「-」で表しています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 46 15 1 8
大腸癌 10 14 13 60 14 1 8
乳癌 16 21 1 8
肺癌 1 8
肝癌 1 8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
 癌の5大癌と呼ばれる、胃癌、大腸癌、乳癌、肺癌、肝癌の患者さんの人数を初発のUICC病期(ステージ)分類別、および再発に分けて集計しました。
(病院指標の作成ルールに則り、患者数が10人未満の場合は表示されません)

定義
 期間内の延べ患者で集計しています。
(病院指標の作成ルールに則り、Stage0に分類される上皮内癌は集計されません。)

※UICC病期分類
 国際対がん連合(UICC)によって定められた、原発巣(※)の大きさと進展度、所属リンパ節への転移状況、遠隔転移の有無の要素によって各癌をⅠ期(早期)~Ⅳ期(末期)の4病期(ステージ)に分類するものです。
※原発巣・・・癌が最初に発生した場所にある病巣

解説
 胃癌、大腸癌に対しては、内科にて早期癌に対する内視鏡手術や外科での手術、術後化学療法等様々な治療方針に沿って、内科と外科で連携を取り治療を行っています。
 乳癌に対しては、外科にて患者さんの個々の状況に応じて治療方針を決定しています。
 肝癌に対しては、内科にて患者さんの個々の状況に応じて治療方針を決定しています。
 肺癌に対しては、内科、呼吸器内科にて患者さんの個々の状況に応じて治療方針を決定しています。
 当院では進行した癌や再発の件数も多く、進行度合に併せた化学療法や緩和療法を行っています。また、他院からの依頼による化学療法や緩和療法も多く行っています。
 なお、UICC病期分類が不明に分類されている症例については、治療前の検査入院で詳細な結果が診断されていない患者さんや、患者さんの状態で詳細な検査が実施できない場合等で病期分類ができない事が理由として挙げられます。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 10 12.10 58.50
中等症 40 21.28 78.85
重症
超重症
不明
 成人の市中肺炎の患者さんの人数を重症度別に集計しました。重症度は、成人市中肺炎診療ガイドライン(日本呼吸器学会)による重症度分類システムを用います。
(病院指標の作成ルールに則り、患者数が10人未満の場合は表示されません)

定義
 入院のきっかけとなった傷病名、および最も医療資源を投入した傷病名が肺炎、急性気管支肺炎、急性細気管支炎であるものとし、インフルエンザウイルスなどのウイルスによる肺炎や食べ物の誤嚥による肺炎、気管支炎などは集計対象外となっています。また、成人の肺炎の指標なので、小児肺炎は集計対象外となります。

○市中肺炎
 普段の社会生活の中で成人が羅漢した肺炎のことです。

○平均在院日数
 病院に入院していた日数(在院日数)の平均値です。

解説
 患者数が多いのは中等症ですが、重症も少なからず存在します。平均年齢からも70代の患者さんが多く、市中肺炎は年齢が上がるごとに重症化が進む事が多いです。成人市中肺炎診療ガイドラインでは軽症の患者さんは入院加療の適応ではないことがありますが、軽症の患者さんであっても先天疾患や癌の既往などで重症化を危惧され入院となるケースもあります。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 59 22.02 75.07 20.29
その他 10 35.30 77.10 2.90
 脳梗塞の病型別の患者数、平均在院日数、平均年齢、転院率を集計しました。

定義
 脳梗塞の病型別の患者数、平均在院日数、平均年齢、転院率を最も医療資源を投入した傷病のICD10(I63$,脳梗塞)を元に集計をしています。
 「転院率」については、退院先が他の病院・診療所へ転院した患者さま対象で集計をしています。

○ICD-10コード
 国際疾病統計分類第10回改正(ICD-10)に基づいて、様々な傷病名が分類され、コード化されています。世界の異なる国における傷病名の状況を比較できることを目的とした標準分類です。

○平均在院日数
 病院に入院していた日数(在院日数)の平均値です。

○転院率
 該当する症例数の内、当院から他の病院に移動して継続入院(転院)することとなった患者さんの割合です。

解説
 脳梗塞とは、脳を栄養する動脈の閉塞、または狭窄のため、脳虚血を来たし、脳組織が酸素、または栄養の不足のため壊死、または壊死に近い状態になる事をいいます。また、それによる諸症状も脳梗塞と呼ばれる事があります。この指標では、転院率、入院期間について示しています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 長径2cm未満 82 1.04 2.90 2.44 77.05 TCSパス①
TCSパス②
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 78 3.99 11.85 7.69 79.55
K654 内視鏡的消化管止血術 27 0.96 10.56 7.41 75.81
K686 内視鏡的胆道拡張術 20 6.30 8.25 15.00 83.70
K6182 中心静脈注射用植込型カテーテル設置 頭頸部その他に設置した場合 19 1.37 11.47 0.00 74.32
 大腸ポリープ及び大腸腺腫に対し、内視鏡下で切除を行う内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2㎝未満)が多く、平均年齢は77.05歳となっています。次いで、総胆管結石、十二指腸腫瘍、胆管腫瘍、膵頭部腫瘍等による閉塞性黄疸に対し行われる内視鏡的胆道ステント留置術、出血性胃潰瘍等で実施される内視鏡的消化管止血術、総胆管結石等に伴う胆管狭窄などで行われる内視鏡的胆道拡張術、鎖骨下静脈や内頸静脈等にカテーテルを設置する中心静脈注射用植込型カテーテル設置等が多く行われています。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術 その他のもの 20 3.80 3.05 0.00 65.75
K5972 ペースメーカー移植術 経静脈電極の場合 15 3.60 10.47 0.00 80.60
K6121イ 末梢動静脈瘻造設術 内シャント造設術 単純なもの 11 6.45 9.55 0.00 70.18
K597-2 ペースメーカー交換術 10 1.60 6.70 0.00 90.50
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術 不安定狭心症に対するもの
 狭心症や心筋梗塞に対し、狭窄部をバルーンで拡張後、内腔側からステントで補強する経皮的冠動脈ステント留置術が多く、平均年齢は76.35歳となっています。次いで、房室ブロックや洞不全症候群等に対し、人工ペースメーカーを体内に植え込むペースメーカー移植術(経静脈電極の場合)、慢性腎不全で透析を行うために実施する末梢動静脈瘻造設術(内シャント造設術)、ペースメーカーの電池交換で行われるペースメーカー交換術、不安定狭心症や急性心筋梗塞に対する経皮的冠動脈ステント留置術等が行われています。

※ 患者数10件未満は「-」で表しています。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 35 4.29 4.34 0.00 71.34
K6335 ヘルニア手術 鼠径ヘルニア 24 2.71 3.58 0.00 73.00
K7162 小腸切除術 その他のもの 14 0.71 23.21 7.14 78.64
K7193 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術 13 4.08 21.62 0.00 78.69
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側)
 胆石性胆のう炎や胆のう結石症に対し、腹腔鏡を用いて行われる腹腔鏡下胆嚢摘出術が多く、平均年齢は71.34歳となっています。次いで、鼠経部に発生するヘルニアに対して行われる鼠経ヘルニア手術、腸閉塞(イレウス)や小腸壊死等で行われる小腸切除術、大腸の悪性腫瘍等に対して行われる結腸切除術、鼠経ヘルニアに対し、腹腔鏡を用いて行われる腹腔鏡下鼠経ヘルニア手術等が行われています。

※ 患者数10件未満は「-」で表しています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿 61 2.16 29.98 14.75 79.34
K0811 人工骨頭挿入術 肩、股 25 2.92 32.88 12.00 84.72
K0821 人工関節置換術 肩、股、膝 19 1.53 26.74 0.00 73.58
K0732 関節内骨折観血的手術 胸鎖、手、足 18 2.06 10.39 0.00 71.94
K0462 骨折観血的手術 前腕、下腿、手舟状骨 14 1.21 18.14 0.00 66.93
 肩甲骨、上腕、大腿骨の骨折に対し、合成吸収性プレートやスクリュー等の治療材料を用いて行われる骨折観血的手術が多く、平均年齢は79.34歳となっています。特に、大腿骨転子部骨折及び大腿骨頚部骨折の患者さんが多い傾向となっています。次いで、肩関節や股関節に対して行われる人工骨頭挿入術が多く、大腿骨頸部骨折などにより股関節を手術する患者さんが多くなっています。股関節や膝関節の変形性関節症等で、人工関節を用いて行われる人工関節置換術、手足の関節内骨折に対して行われる関節内骨折観血的手術、前腕、下腿等の骨折に対する骨折観血的手術が多く行われています。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術 眼内レンズを挿入する場合 その他のもの 144 0.07 1.01 0.00 79.80 白内障パス
K224 翼状片手術(弁の移植を要するもの) 翼状片パス
K2542 治療的角膜切除術 その他のもの
K2822 水晶体再建術 眼内レンズを挿入しない場合 白内障パス
 老人性白内障に対し、混濁した水晶体を除去し眼内レンズを挿入する水晶体再建術が多く行われており、平均年齢は79.80歳となっています。その他、翼状片手術、治療的角膜切除術、眼内レンズを挿入しない水晶体再建術が行われています。

 ※ 患者数10件未満は「-」で表しています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一
異なる
180010 敗血症 同一
異なる
180035 その他の真菌感染症 同一
異なる
180040 手術・処置等の合併症 同一
異なる
 播種性血管内凝固、敗血症、手術・処置などの合併症の患者数と発症率を集計しました。
DPC病名と入院契機が「同一」か「異なる」に分類して集計しています。
(病院指標の作成ルールに則り、症例数が10件未満の場合は表示されません)

 「同一」はある病気の診療目的で入院し、その病気の治療を行なったということを表し、「異なる」はある病気の診療目的で入院したが、併発していた、もしくは入院中に違う病気が発症したことにより、その治療が主となってしまった場合を表します。

定義
 最も医療資源を投入した傷病名が播種性血管内凝固(DPCコード:130100)、敗血症(DPCコード:180010)、手術・術後の合併症(DPCコード:180040)について患者数をカウントし、全入院患者に対する発症率を掲載します。
発症率はそれぞれの患者数÷全入院患者数×100とします。

※指標に示されるそれぞれの用語は以下の通りです。

○DPC6桁分類(DPCコード)
 14桁あるDPCコードのうち、上6桁で病名が表されるコードです。DPCコード6桁で表示される場合は病名による分類を表しており、医療行為などは含まれておりません。

○播種性血管内凝固
 感染症などによって起こる、全身性の重症な病態です。治療に大きな医療資源が投入されるため、該当するDPCで高額な点数が設定されています。

○敗血症
 感染症によって起こる、全身性炎症反応の重症な病態です。治療に大きな医療資源が投入されるため、該当するDPCで高額な点数が設定されています。

○手術・処置などの合併症
 手術や処置などに一定割合で発生してしまう病態です。体内に埋め込まれた機器の障害及び機能不全、術後出血や術後の創部感染などが挙げられます。合併症は、どのような術式でもどのような患者さんでも、一定の確率で起こり得るものなので、医療ミスとは異なります。

○入院契機
 DPCコードにて分類される主病名とは別に、入院のきっかけとなった病名(入院契機病名)がそれぞれの患者さんにつけられます。

◇発症率
 全入院患者さんのうち、該当の病気で発症した患者さんの割合です。

解説
 手術・処置などの合併症については、ほとんどがDPC病名と入院契機病名が同一である症例でした。つまり、手術・処置などの合併症を主訴として入院され、治療を受ける入院患者さんが多いということです。手術や処置などは合併症を起こさないように細心の注意を払って施行しますが、どうしても一定の確率で起こり得ます。起こり得る合併症については、事前に可能な限り患者さんに説明したうえで、手術や処置の施行に同意を頂くよう努めています。
リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率ファイルをダウンロード
肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが
「中」以上の手術を施行した
退院患者数(分母)
分母のうち、肺血栓塞栓症の
予防対策が実施された患者数(分子)
リスクレベルが「中」以上の手術を
施行した患者の肺血栓塞栓症の
予防対策の実施率
237 219 92.41
定義
 「肺血栓塞栓症および深部静脈血栓症の診断,治療,予防に関するガイドライン 2017 年改訂版 」(日本循環器学会等)に準じ、リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策(肺血栓予防管理・抗凝固薬の投与)の実施率を算出しています。

解説
 当院では肺血栓塞栓症予防に対して予防ガイドラインを策定し、リスクレベルに合わせて評価表を作成し、医師と看護師が連携して予防策を講じています。予防方法としては抗凝固療法の他、弾性ストッキングの着用、間欠的空気圧迫法(フットポンプ)の装着や早期離床および積極的な運動を行い予防に努めています。
血液培養2セット実施率ファイルをダウンロード
血液培養オーダー日数(分母) 血液培養オーダーが1日に
2件以上ある日数(分子)
血液培養2セット実施率
872 662 75.92
定義
 令和5年4月1日から令和6年3月3日の間に、血液の細菌培養検査の実施回数が1日2回以上の日数合計と血液の細菌培養検査を 実施した患者において1患者1日毎に実施された日数で実施率を算出しています。

解説
 広域抗菌薬を使用する際、投与開始時に血液培養検査を行うことは、望ましいプラクティスとなります。また、血液培養は1セットのみの場合の偽陽性による過剰治療を防ぐため、2セット以上行うことが推奨されています。この数値から、血液培養の2セット採取が現実的でない産科病棟と、小児患者の数値を差し引いた値は96.2%となります。これが日本臨床微生物学会で推奨する、血液培養2セット実施率95%を上回る数値であり、当院の血液培養2セット実施率は望ましい状況と考えます。
 当院では他職種で構成されたチームを組織し、抗菌薬の選択や投与量だけではなく、必要な検査の提案やその結果の解釈についても主治医と連携して治療の支援を行っています。2セット以上での実施によって病原微生物の検出感度や検査精度の向上が期待でき、感染症による死亡率の低下に繋がるとされています。
広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率ファイルをダウンロード
広域スペクトルの抗菌薬が
処方された退院患者数(分母)
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日
までの間に細菌培養同定検査が
実施された患者数(分子)
広域スペクトル抗菌薬使用時の
細菌培養実施率
176 155 88.07
定義
 令和5年4月1日から令和6年3月3日の間において、広域スペクトルの抗菌薬が投与された患者において、当該入院日~抗菌薬投与日までの期間に細菌培養同定検査を行った患者の実施率を算出しています。
解説
 不適切な抗菌薬の使用は、耐性菌の発生や蔓延の原因になることから、抗菌薬適正使用を推進する取り組みが求められます。広域スペクトル抗菌薬投与患者において、細菌培養同定検査を行う割合は100%になることが望ましく、当院の現状としては未だ努力を必要とする数値となっている。これら、至っていない患者の内訳をみてみると、虫垂炎や腹膜炎、消化管穿孔など、疾患から原因微生物を推測することが容易で、主治医が抗菌薬の選択に迷わない症例がわかりました。しかし、この原因微生物の推測には確実でないこともあり、正確な抗菌薬の投与を行うためには細菌培養検査による同定が必要となるため、細菌培養同定検査の実施率を上げていく必要があります。
更新履歴
2024/9/30
令和5年度 病院指標を公開しました。